孝感動天

舜は至って親孝行な子供であった。しかし、父は頑迷、母は口喧しく、弟は傲慢であった。舜が歴山を耕すと、象が手伝って耕した。鳥は草取りをした。その孝行の心を堯帝は聞き、自分の子供達九人をこれに仕えさせ、二人の娘をこれに嫁がせた。そののち、天下を舜に譲った。詩経に「隊列をなして春に耕す象。群れ集まってく草取りをする鳥。堯を継いで宝の位に登る。孝行の心は天をも動かす。」と歌われた。

親嘗湯藥

前漢の文帝は名前は恒、高祖の三番目の子供であり、はじめは代の王に封ぜられた。生みの母親は、薄太后である。帝は、孝養を怠ることはなかった。母がかつて病気になり三年、文帝は目に睫を交えることがなく、衣の帯を解くことはなく、自分の口で嘗めてからでなければ薬を飲ませることはしなかった。その仁孝は天下に聞こえた。


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